妊娠中や産後の骨盤は歪む?~②仙骨の歪み part1~の続き
仙骨が過度に前傾するとどうなる?
仙骨の歪みは、恥骨痛・ソ径部痛・恥骨離開・下肢のむくみの原因になることがあります。
仙骨が過度に前傾するのは胎児の重さの影響とお伝えしましたが、仙骨が前傾することで胎児(子宮)がさらに前方へ押し出される形となり、悪循環となります。
仙骨が前傾する程、お腹の重心は前下方へ偏位するため、骨盤の前方に位置する恥骨や鼠径部への負担が大きくなります。
恥骨への負担
j胎児の位置が前方へ行き過ぎてしまうことで恥骨への負担が大きくなり、恥骨痛の原因になります。
また、出産時に胎児が産道の前方を通過しようとするため、恥骨離開のリスクが高まります。
恥骨離開は、左右の恥骨が離れることで、中心にある恥骨結合にストレスがかかったりします。
胎児も産道を通過しにくくなることで、分娩時にお母さんの負担が大きくなる可能性があります。
鼠経靭帯への負担
鼠径部はソ経靭帯によって支持されています。
鼠経靭帯は腹部のサスペンダーと呼ばれており、内臓や大きくなったお腹を支える機能があります。
また、恥骨に付着しているため、大きくなったお腹を支えるために負荷がかかります。
胎児が大きくなり過ぎたり、反り腰により前方に偏位し過ぎたりすると、鼠径部痛や恥骨痛のリスクが高くなります。
また、鼠径靭帯と太ももの筋肉とでスカルパ三角というトンネルを形成しています。
そのトンネル(スカルパ三角)の中を大腿動脈・大腿静脈・リンパ管・大腿神経が通過しています。
鼠経靭帯に負荷がかかり緊張すると、その緊張がスカルパ三角にも伝わるため、下肢の血液やリンパ液の循環不全を引き起こし、下肢全体のむくみや重だるさの原因になります。
仙骨の歪みを整えることで、恥骨痛・鼠径部痛・恥骨離開・下肢のむくみの改善を図ることができるということになります。
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